メールの送信と受信の仕組みを図解で解説
SMTPとPOP3とIMAP
誰もがキャリアメールやGmail、仕事での会社ドメインのメールを使っていると思います。
会社に入ると手順書通りに設定を行なってただただ当たり前に使用していますが、なぜ相手にメールが届くのか考えたことがありますか?
何となく当然に使用しているメールにもいろいろな技術を使ってシステムが作り上げられています。
メールが届く仕組みについて、素人でも分かるように説明しようと思います。
目次
メールのドメインって?メールアドレスの内容に書かれているもの
メールアドレスの中身を気にしたことがありますか?
Mailアドレス:AAAAA@BBBB.com
みたいな部分です。
この中のドメインがどこか分かりますか?
ドメイン名は「@」の後になります。
Gmailだと「gmail.com」
Yahooメールだと「yahoo.co.jp」
Outlookメールだと「outlook.com」
また、会社用のメールアドレスだと「会社名.co.jp」になっています。
このように、メールアドレスのドメインは使用する会社によって変わります。
そのため、「@」の後を見れば、送り主がどこの会社のメールかわかります。
「@」より前は任意の内容になります。
そこはそれぞれ自由につけることができます。
自分の名前であったり、自由な文字列で作成することができます。
自由ではありますが制約があって、任意の部分はドメイン内で重複しないようにします。
メールアドレスは、ドメインないでそれぞれ一意でないといけません。
「ユーザ名@会社名.co.jp」とかが一般的な命名になります。
このようにメールアドレスは「@」の前後で意味を持っています。
メールはどうやって送られる?送信の仕組みSMTP
メールソフトから送信ボタンを押してから、宛先のメールボックスに届くかを説明します。
例として
送信元のメールアドレスを「aaa@gmail.com」
宛先のメールアドレスを「bbb@yahoo.co.jp」
とします。
またメールサーバは、
サーバのドメインとメールアドレスのドメインが一致するとメールボックスに置く
という動作をします。
流れは下図のようになります。
①パソコンでメールソフトの送信ボタンが押されると、Gmailサーバにアクセスする。
②送信先が「yahoo.co.jp」ドメインのため、yahooメールサーバにメールを送る。
③yahooメールサーバが自分宛のメールを受信したため、メールボックスに格納する。
このように、メールを送信して、メールサーバからメールサーバへ送信するルールのことを
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)と呼びます。
ほとんどのメールがSMTPを使用して送られています。
メールはどうやって受け取る?受信の仕組み「POP3」と「IMAP」
メールソフトがメールボックスからメールを受信するまでの説明をします。
メールの受信は、送信の仕組みと比べてとても単純です。
先ほどの例と同様に
yahooメールアドレス宛に送られてきたメールを受信する場合を考えます。
流れは下図のようになります。
①メールソフトからyahooのメールサーバに、ユーザIDとパスワードで認証を行う
②認証が問題なかった場合、メールソフトはメールボックスから自分宛のメールを受信する。
①と②が完了することで、パソコン上でメールを見ることができます。
メールボックスからメールソフトにメールを移動する時の方式が2種類あります。
それがPOP3とIMAPです。
POP3は、メールサーバ上にメールを残さずに、メールソフトにメールをコピーします。
IMAPは、メールサーバ上にメールを残したまま、メールソフトにメールをコピーします。
一般的に、メールサーバのメールボックスは容量があまり大きくないことが多いためPOP3がよく使用されます。
Gmailのように、ブラウザから見ることのできるメールはIMAPになるのが一般的です。
まとめ
今回は、メールの送受信についての説明をしました。
イメージ的には、メールも普通に手紙を送るのも同じです。
■手紙
①手紙をポストに入れる。
②いろいろな郵便局を回る。
③家のポストに手紙を入れる。
④家のポストから、手紙を受け取る。
■メール
①メールをメールソフトから送信する。
②複数のメールサーバを回る。
③対象メールサーバのメールボックスにメールを入れる。
④メールボックスからメールを受け取る。
この2つを比較して分かるように流れはほとんど同じです。
このように手紙をイメージして考えれば、メールで使用している技術も特に難しくありません。
また、保守の作業を行なっていると、システムやクライアントを切り替えたタイミングでメールでトラブルがよく発生します。
発生するトラブルの原因の多くは以下のいずれかであることが多いです。
①メールサーバの接続先の設定誤り
②メールボックスへの認証のためのユーザIDまたはパスワード誤り
③ネットワークの問題
メールのトラブルが起きた時は、説明したことを思い出してどこに原因があるか考えてみてください。