ルーターとスイッチの違いを図解で説明 〜L2とL3の役割〜

「ルーター」と「スイッチ」の違いを説明できますか?

どちらもLANケーブルをつなぐ箱に見えるので、違いが分かりにくいと思います。

一言でいうと、スイッチはネットワークの中をつなぎ、ルーターはネットワーク同士をつなぐ機器です。

ルーターとスイッチの違いについて、図を使って説明していきます。

2つのネットワークの図。ネットワークの中はスイッチがつなぎ、ネットワークの間はルーターがつなぐ

スイッチとは?

スイッチは、同じネットワークの中で、データを宛先の機器へ届ける機器です。

OSI参照モデルの第2層で動くので、L2スイッチともいいます。

スイッチは、データの宛先の MACアドレスを見て転送先を決めます。

MACアドレスは、LANポートやWi-Fiなどのネットワークの接続口ごとに割り当てられた番号です。

スイッチは、どのポートにどのMACアドレスの機器がつながっているかを「MACアドレステーブル」に記録しています。

スイッチの図。MACアドレステーブルを見て、宛先のパソコンがつながるポートへ転送する

① パソコンAがパソコンC宛てのデータを送る

② スイッチがMACアドレステーブルを見る

③ パソコンCがつながっているポートにだけ転送する

宛先の機器がつながるポートにだけ送るので、他の機器に無駄なデータが流れにくくなります。

MACアドレステーブルは、スイッチが受け取ったデータの送信元を見て自動で覚えていきます。

表にない宛先やブロードキャストは、全てのポートへ流します。

ルーターとは?

ルーターは、異なるネットワークの間でデータを中継する機器です。

OSI参照モデルの第3層で動きます。

ルーターは、データの宛先の IPアドレスを見て転送先を決めます。

宛先のネットワークへどう進めばよいかは「ルーティングテーブル」に記録されています。

ルーターの図。ルーティングテーブルを見て、宛先のネットワークへの次の転送先を決める

① パソコンが別のネットワークのサーバ宛てにデータを送る

② データがデフォルトゲートウェイのルーターに届く

③ ルーターがルーティングテーブルを見る

④ 次のルーターや宛先のネットワークへ転送する

インターネットは、たくさんのルーターがデータをバケツリレーのように運ぶことで成り立っています。

ルーターが宛先の方向を選ぶことを「ルーティング」といいます。

ルーターとスイッチの比較

2つの違いを表にまとめます。

ルーターとスイッチの比較表。動く階層、見るアドレス、記録する表、つなぐ範囲を比べている

同じネットワークの中はスイッチ、別のネットワークへはルーターと覚えましょう。

L3スイッチとは?

スイッチの中には、ルーターのようにIPアドレスを見て転送できるものがあります。

これを L3スイッチといいます。

社内のLANでは、VLANで分けたネットワークの間を、L3スイッチでつなぐことがよくあります。

L3スイッチの図。営業部のVLANと経理部のVLANの間を中継する

一方、インターネットとの接続やVPNには、ルーターが使われることが多いです。

家庭のルーターはどちらなのか

家庭にある「Wi-Fiルーター」は、1台で複数の役割を持っています。

インターネットと家庭内のネットワークをつなぐのは、ルーターの機能です。

LANポートで機器同士をつなぐのは、スイッチの機能です。

さらに、無線でつなぐアクセスポイントの機能や、IPアドレスを配るDHCPサーバの機能も入っていることが一般的です。

そのため、家庭では違いを意識しにくいのだと思います。

まとめ

今回はルーターとスイッチの違いについて説明しました。

スイッチはMACアドレスを見て、同じネットワークの中でデータを届けます。

ルーターはIPアドレスを見て、別のネットワークへデータを中継します。

ネットワークの範囲についてはサブネットマスクの計算を図解で説明、スイッチでネットワークを分ける方法はVLANの仕組みを図解で説明の記事で説明しています。

階層の考え方はOSI参照モデルの仕組みを図解で説明の記事で説明しています。

どの範囲の通信かを考えると、どの機器の役割なのかが見えてくると思います。