【IT初心者】危なくない?
テレワークってどうやって会社に繋がってるの?

新型コロナの影響で、自宅でテレワークに変わった人が多いのではないかと思います。

ですが、自宅にあるPCがなぜ会社のPCに繋がるのが疑問に思ったことはないですか?

どのような技術でつながっているのか現役SEが素人でも分かるように解説します。

スタンダードな手順のVPNを利用した方法を説明します。

簡単にわかりやすく説明するため省略している仕組みもあります。

細かい仕組みの説明は要望があれば説明します。

自宅PCから会社のPCに接続できる仕組み

通常、自宅のPCから会社のPCに接続することはできません。

それは所属しているネットワークが違うからです。

自宅では自宅ネットワーク、会社では会社ネットワークというように分かれています。

まずはネットワークについて説明します。

ネットワークって何?〜テレワークのLANとWAN〜

自宅や会社でLANケーブルをルータやハブに接続していますよね?

そうすると、接続したPCはLAN(Local Area Network)に参加したことになります。

自宅のPCは自宅のルータ、会社では会社のハブやルータに接続されています。

そのため、自宅のPCは「自宅LAN」、会社のPCは「会社LAN」に割り当たります。

LAN内のPCは、ユーザIDとパスワードを知っていれば自由に接続することができます。

ですが、異なるLAN同士は通信できません。

自宅と隣の家同士では会話ができないのと同じです。

どうやって他のLANと通信を行う?それを実現するためにあるのがWAN(Wide Area Network)です。

WANは世界中を繋ぐネットワークで、これを利用することで日本からアメリカに通信することができています。

自宅から隣の家と電話をするような感じです。

まとめると、

自宅PCから会社PCに接続するには、LANからWANを経由してLANに接続します。

以上が、自宅ネットワークから会社のネットワークに繋がるネットワークの流れになります。

LAN同士はWAN経由で繋がっています。
インターネット経由でやりとりをするためには特殊な設定が必要で、通常は通信できません。

その特殊な設定の一つに、下記で説明するVPNがあります。

安全に接続するための仕組み〜VPN〜

通常、会社(〇〇支社)と会社(××支社)を接続する場合には

通信している情報などを盗聴されないようにするため専用の回線を引くのですが、

会社から自宅に専用回線を引いていたら、維持費が社員数分かかってしまうため現実的ではありません。

そのため、テレワークでは、インターネット経由で接続しています。

インターネット経由で専用回線のように使用する仕組みがVPN(Virtual Private Network)です。

VPNでは、通信元でデータを暗号化して、通信先で元に戻す符号化をして通信します。

これにより盗聴されても暗号化されているため、安全に通信できるということで専用回線と同様に使用できます。

トンネルをデータが通過するイメージで、この技術をトンネリングと呼びます。

VPNで通信を行うため、会社にはVPNで通信するための設定を行ったサーバ(VPNサーバ)を構築します。

このサーバに、ユーザIDやパスワード、暗号化の方法等を設定しておきます。

自宅のサーバに、VPNサーバの場所とユーザID、パスワード、暗号化方式等を設定して接続を行うと

VPNの通信が可能になります。

上記接続のイメージが下図になります。

これで、あたかも会社のLANに自宅のPCが繋がっているかのように仕事をすることができます。

まとめ

PCやサーバなど専門的な技術ですが、噛み砕いて説明をすれば決して難しい技術ではありません。

今回説明した技術は自宅でも使うことができ、自宅でVPNサーバを構築していれば、

外出先からスマホやPCを使用して、自宅のパソコンやハードディスクに接続することができます。

最近では、VPNサーバの機能を持ったルータが発売されているため、

サーバを立てる必要なくVPN通信を使用することができます。

iCloudやDropboxなど、クラウドの共有ストレージが使用されていますが、

他社が管理するストレージにファイルを保存するのは危険な場合もあると思います。

また、写真や個人情報などを置いて置きたくない人もいると思います。

そんなとき、VPNを利用すれば自宅のストレージに保存できるので安心です。

この記事をみて気になった方はご検討ください。