【IT初心者】テレワークはどうやって会社に繋がってるの?
VPNの仕組みを解説

この記事は2026年11月に内容を全面的に見直しました。

テレワークをしていると、自宅のパソコンから会社のシステムを使えるのが当たり前になっています。でも、なぜ外から会社のネットワークに入れるのか、疑問に思ったことはないでしょうか。

この記事では、代表的な方法であるVPNを例に、現役SEが初心者向けに解説します。わかりやすさを優先して、細かい仕組みは省略しています。

テレワークのイメージ写真

なぜ普通は会社のパソコンにつながらないのか

LANとは

自宅や会社で、パソコンをルータやハブ、Wi-Fiに接続すると、そのパソコンはLAN(Local Area Network)に参加します。

自宅のパソコンは「自宅LAN」、会社のパソコンは「会社LAN」に所属している状態です。

同じLANの中であれば、パソコン同士は比較的通信しやすくなっています。ただし、ファイルなどを使うには、IDとパスワードや、アクセス権限が必要です。

WANとは

離れた場所のネットワーク同士をつなぐのがWAN(Wide Area Network)です。代表的なものがインターネットで、普段のWeb閲覧もルータを経由して外へ通信しています。

自宅LAN、WAN、会社LANの関係図

外から会社のパソコンに直接入れない理由

自宅からインターネットには出られるのに、会社のパソコンに直接つながらないのには理由があります。

  • 会社のパソコンには、社内だけで使うIPアドレス(プライベートIPアドレス)が割り当てられている
  • 会社の入口のファイアウォールが、外からの接続を遮断している

玄関に鍵がかかった建物の中の、内線番号しかない部屋に、外から直接は電話をかけられないイメージです。

外から会社のパソコンに直接入れない理由の図。入口のファイアウォールが遮断し、会社のパソコンはプライベートIPアドレスを使っている

プライベートIPアドレスとインターネットの通信の関係は、NATの仕組みを図解で説明の記事で詳しく説明しています。

もし誰でも入れたら大変なので、これは会社を守るための正しい動きです。社員だけを安全に通す仕組みが必要になります。

安全に接続するための仕組み「VPN」

支社同士をつなぐなら、専用の回線を引く方法があります。しかし、社員の自宅すべてに専用回線を引くのは現実的ではありません。

そこで、インターネットを使いながら、専用回線のように安全に通信する仕組みが VPN(Virtual Private Network)です。

VPNでは、送信側でデータを暗号化し、受信側で元に戻します(これを 復号といいます)。途中で盗み見られても、内容は読めません。インターネットの中に自分専用のトンネルを掘るイメージなので、トンネリングと呼ばれます。

接続の流れ

  1. 会社にVPNサーバやVPN機器を用意する
  2. 社員のパソコンに、接続先や認証の設定をする
  3. 社員が接続すると、VPNサーバが本人を確認する
  4. 確認できると、自宅のパソコンと会社の間で暗号化した通信が始まる
VPNで自宅と会社をつなぐ図

こうして、自宅のパソコンが会社のLANに参加しているかのように仕事ができます。

安全に使うために

VPNを使っていても、絶対に安全とは言い切れません。安全性は方式や設定によって変わります。

  • IDとパスワードだけでなく、スマホなどを使う 多要素認証を組み合わせる
  • パソコンやVPN機器のソフトウェアを最新に保つ
  • 安全性に問題があるPPTPなどの古い方式は使わない

最近は、VPNで社内につなぐ代わりに、利用者や端末を都度確認して必要なシステムだけに接続を許可する「ゼロトラスト」の考え方を取り入れる会社も増えています。

まとめ

  • 会社のネットワークは、外から直接入れないように守られている
  • VPNは、インターネット上に暗号化した通り道を作る技術
  • テレワークでは、VPNで社員だけを社内へ接続している
  • 多要素認証と更新で、安全性を高める

VPNの方式の違いが気になった方は、VPNの仕組みを図解で説明も読んでみてください。